カギの歴史と進化

シリンダー錠

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中世からの鍵

中世ヨーロッパに誕生したウォード錠、産業革命以降に誕生したタンブラー錠、鍵の歴史の上で代表される鍵の種類は大きくこの二つに分類することができると思います。

ウォード錠は錠に突起物のようなものを設け、これが後々美しさや精巧さを重視されるようになっていきました。もともと大型のものが多かったこともあり、防犯性よりも権力や地位などを表す装飾物として鍵を使用していたとされています。

反対にタンブラー錠は防犯性を意識した鍵で、構造も現在の鍵の構造の素となっているといえます。
仕組みとしては鍵を鍵穴に差しこみ、回転させることで、錠内部のタンブラーが持ち上がってスライドし、解錠することができます。

これらの流れを汲んで誕生した、最も現在の鍵に近いものがシリンダー錠です。
19世紀後半のアメリカで、ピンタンブラー錠を元として原型が誕生しました。

その機構は、今と同じように外筒、内筒を組み合わせた方法が取られています。
外筒と内筒にはタンブラーという回転をロックする障害の働きをするものが入っており、内筒に鍵をさしこむことで内筒が回転し、解錠することができます。

シリンダー錠には、ディスクシリンダー錠、ピンシリンダー錠、ロータリーディスクシリンダー錠、マグネットタンブラーシリンダー錠などがあります。これらは動作原理によって分類されます。